今週は、オーストラリア国内にてIronman 70.3 Sunshine Coastが初開催され、去年のIM世界王者オーストラリア代表Pete Jacobsが、10月のハワイ目前の調整レースとして出場した。今年のITU世界トライアスロンシリーズが終わりを迎える中で、最終戦ロンドンにて、バイクでの落者からリタイヤし悔しさが残る、アメリカ代表Gwen Jorgensenが、自国で開催されたハイスピードレースSuper Sprint Tri GP Las Vegasに参戦した。
Ironman 70.3 Sunshine Coast(オーストラリア)
プロ男子:この大会でIMハワイ世界選手権に向けた強さを証明したいオーストラリア代表Pete Jacobs(ピート・ジェイコブス)が、先頭を独占するレース展開を見せ、世界王者としての強さを大きく示し、優勝を飾った。スイムから22分59秒でトップ通過したJacobsは、注目のスーパースイマーであるオーストラリア代表Clayton Fettel(クレイトン・フェテル)に、10秒差をつける程の調子の良さを見せる。バイクでは、JacobsとFettelが、二人で始終回し、同時でバイクフィニッシュし、ラン勝負へと持ち越された。明らかなランパフォーマンスを見せるJacobsが、ランラップ1時間13分で走りきり、優勝を手にした。大幅に7分程遅れてFettelが2位でフィニッシュし、オーストラリア代表Casey Munro(ケイシー・ムンロ)が3位に入賞した。
1.Pete Jacobs(オーストラリア)
00:22:59 | 02:01:09 | 01:13:09 | 03:39:59 |
2.Clayton Fettel(オーストラリア)
00:23:12 | 02:01:07 | 01:20:17 | 03:47:08 |
3.Casey Munro(オーストラリア)
00:23:15 | 02:06:55 | 01:18:13 | 03:50:59 |
プロ女子:主に、ロングディスタンスでの優勝を多く重ねるニュージーランド代表Gina Crawfordが、Yeppoon大会に続き、2度目の70.3レースでの優勝を果たした。スイムとバイクまでは、オーストラリア代表Lisa Marangon(リサ・マランゴン)が、リードを取り続ける中で、Crawfordと日本代表Kiyomi Niwataが、ランスタートから追いかける展開が繰り広げられた。2位通過でバイクフィニッシュしたCrawfordが、ランで腹痛に悩まされスピードを急激に落とし始めたMarangonを、7キロ地点で抜かしトップへと上がる。その間に、この日のランラップ1時間23分を取ったNiwataが、2位へ上がる。最終的に、Crawfordのバランスの取れたレース展開で、優勝を手にし、ランナーアップを飾ったNiwataが2位、オーストラリア代表Jessica Fleming(ジェシカ・フレミング)が3位で上位入賞を果たした。
1.Gina Crawford(ニュージーランド)
00:27:24 | 02:27:37 | 01:25:03 | 04:23:18 |
2.Kiyomi Niwata(日本)
00:27:30 | 02:30:32 | 01:23:31 | 04:24:17 |
3.Jessica Fleming(オーストラリア)
00:29:36 | 02:22:45 | 01:32:04 | 04:27:42 |
Super Sprint Triathlon Grand Prix – Las Vegas(アメリカ)
90年代後半に、オーストラリア国内をメインに盛んに開催されていた、心臓破りなスピードが命であるF1レース(スーパースプリント)が、復活の兆しを見せている。今回、アメリカ・ラスベガス観光地のど真ん中にあるコンベンションセンター駐車場にて、都会派トライアスロンレースとして誕生した。日中行われる予選で勝ち進んだ招待プロ選手(男女トップ10人)が、夜中照らされるラスベガスのネオンライトの下で決勝が行われた。スイムは、設営されたプールで、300メートル泳ぎ、バイク8キロ、ラン2.5キロという短い距離ながらのハイスピードが要される。予選は一周回で、決勝は、続けて2周回で構成されている。
エリート男子:アメリカ代表勢とオーストラリア代表勢で、決勝の10人が残る中で、オーストラリア代表来季オリンピックへ期待の選手であるPeter Kerrが、スピードスターを証明するパフォーマンスを見せ、初優勝を飾った。ITUレースで活躍する選手が多く犇めく中、アメリカ代表の将来期待されるU23選手達であるEric Lagerstrom(エリック・ラガーストロム)、Ben Kanute(ベン・カニュート)、Luke Farkas(ルーク・ファーカス)、そしてノンドラフティングレースを得意としているCameron Dye(キャメロン・ダイ)とBen Collins(ベン・コリンズ)が、スイムスタートから、2周目のランまで、集団で争われた。最後に、世界シリーズに出場経験のあるKerrが、一枚上のパフォーマンスを見せ、最後スパートを見せて優勝した。そのゴール後10秒の間に、6人の選手が続々とフィニッシュし、スピーディーな接戦を見せてくれた。
1.Peter Kerr(オーストラリア)ー43分56.5秒
2.Eric Lagerstrom(アメリカ)ー43分59.6秒
3.Ben Kanute(アメリカ)ー44分01.4秒
4.Luke Farkas(アメリカ)ー44分02.6秒
5.Cameron Dye(アメリカ)ー44分03.5秒
エリート女子:主にアメリカ代表勢で構成された決勝10名の中で、WTSロンドン大会にてリタイアで終わってしまったアメリカ代表Gwen Jorgensen(グウェン・ジョーゲンセン)が、得意のランニングで力を見せ、このスピードレースで、堂々とタイトル獲得を果たした。決勝に残ったのは、国内ノンドラフティングレースで活躍している選手であり、NCAAインカレトップスイマーSara McLarty(サラ・マクラティー)やニューヨークシティー出身アスリートRebeccah Wassner(レベッカ・ワスナー)、リオ五輪を目指す強化選手チーム・プロジェクト2016にいるLindsey Jerdonek(リンジー・ジャードネック)、唯一の海外選手であるチェコ代表オリンピアンRadka Vodickova(レイカ・ボディコバ)、2週間前のIronman 70.3 Las Vegas世界選手権で2位に入賞したHeather Jackson(ヘザー・ジャクソン)が含まれた中で争われた。WTSレースでの落車の影響も見せずに、勝負所のランで2位と40秒以上の大幅な差を見せつけ、トップオリンピアンとして優勝で再度示した。
1.Gwen Jorgensen(アメリカ)ー48分01.4秒
2.Sara McLarty(アメリカ)ー48分42.5秒
3.Lindsey Jerdonek(アメリカ)ー48分48.3秒
4.Radka Vodickova(チェコ)ー48分48.8秒
5.Rebeccah Wassner(アメリカ)ー50分13.0秒
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