先週は、Ironman 70.3 Pays D’Aix、Cozumel、Augustaを含む、多くの70.3レースの開催に加え、初開催されたIronman Lake Tahoeでは、30%を超えるリタイアが出るタフなコンディションの中で、来年に活躍の期待がかかる選手達が、タフさを証明するかの様に、来年のプロポイントランキング上位入賞に向けて、早期からの出場を決めている。
Ironman Lake Tahoe(アメリカ・カリフォルニア州)
プロ男子:2週間前のIronman Louisvilleを制したばかりの、オーストラリア代表Chris McDonald(通称Big Sexy)が、キャリア6度目のIronmanでの優勝をこの初開催されたLake Tahoeにて果たした。水温と気温共に低い中、Lake Tahoeの湖で、プロ男子が最初にスタートし、注目を浴び始めている若手フランス代表Romain Guillaume(ロメイン・ギローム)が、51分36秒でトップ通過し、同じ集団に、今年のIM70.3世界3位オーストラリア代表Joe Gamblesと高速サイクリストであるドイツ代表Maik Twelsekがスイムフィニッシュをした。バイクスタート直後、Twelsekが、バイクで強さを見せ始め、後ろとの距離を離していきバイクフィニッシュまで完全リードを取る。だが、その中で、2分遅れでバイクをスタートした、McDonaldが、Twelsekと同等の走りをバイクで見せ、その差をトランジションでは、1分差まで縮める。ランで勝負を賭けるMcDonaldが、調子の良い走りを見せ、ランが苦手なTwelsekを直ぐさま抜かし、トップへ踊りでる。そのまま展開は変わらず、McDonaldが、最初にフィニッシュテープを切り、第一回目の優勝者としてタイトルを得た。2位には、バイクでの逃げが功を奏し、Twelsekがフィニッシュし、バイクでの遅れが大きく響き得意のランで追いつくことが難しかったGamblesが、3位に入賞した。
1.Chris McDonald(アメリカ)
00:54:54
|
04:55:42
|
02:59:40
|
08:55:14
|
2.Maik Twelsek(ドイツ)
00:51:47
|
04:55:55
|
03:03:33
|
08:57:53
|
3.Joe Gambles(オーストラリア)
00:51:39
|
05:02:43
|
03:02:24
|
09:02:55
|
プロ女子:この比較的寒いコンディションでのレースに強いとされる、北欧期待の選手であるデンマーク代表Asa Lundstrom(エイサ・ランドストロム)が、2度目のIronman優勝を、Lake Tahoeにて果たした。70.3レースで多くの優勝を掲げているカナダ代表Angela Naeth(アンジェラ・ネス)のIronmanデビュー戦で初優勝に大きな期待がかかる中、スイマーであるアメリカ代表Dede Griesbauer(ディディ・グリーズバウワー)が、55分12秒でこの日のスイムラップで、後続の選手達に5分以上もの差を広げ、トランジションへと向かった。1時間フラット代で、優勝候補の選手であるNaeth、Lundstrom、そしてフランス代表Jeanne Collonge(ジェン・コロン)やランナーとして評価が高いイギリス代表Catriona Morrison(カトリオーナ・モリソン)が、集団で上がってき、バイクスタートをした。バイクでは、スイムトップであったGriesbauerを、すぐさまCollongeとLundstromが抜かし、2人共、5時間34分代でバイクフィニッシュをする。ここからは、ラン勝負になり、まずLundstromが最初の10キロはリードするものの、Collongeが、先頭へと飛び出す。そのまま2分以上の差がついたが、最後5キロ程残す所で、Collongeが失速し始め、ゴール手前1キロの所で、最後Lundstromが先頭へと上がる。激的なランゲームを制したLundstromが優勝を手にし、その後すぐに、優勝を逃した、Collongeが、2位でフィニッシュを果たした。3位には、ランナーアップで、この日のランラップ3時間10分で走ったMorrisonが入賞をした。
1.Asa Lundstrom(スウェーデン)
01:01:27
|
05:34:39
|
03:16:54
|
09:58:53
|
2.Jeanne Collonge(フランス)
01:01:18
|
05:33:21
|
03:16:01
|
09:59:43
|
3.Catriona Morrison(イギリス)
01:00:02
|
05:44:27
|
03:10:57
|
10:03:38
|
Ironman 70.3 Pays D’Aix(フランス)
プロ男子:2010年IM70.3世界2位のチェコ代表Filip Ospaly(フィリップ・オスパリー)が、ベテランとしての強さを見せ、堂々の優勝を果たした。スイムから、調子の良さを見せるOspalyが、先頭から1分遅れの22分24秒で通過し、その後は、地元フランス代表Bertrand Billard(バートランド・ビラード)と共に、2時間17分代でバイクトップ通過し、ランへとスタートする。ランを最も得意とするOspalyが、徐々にリードを広げて行き、最終的には、3分以上の差をつけ、余裕の優勝を果たす。2位には、ランナーアップで上がってきたスペイン代表Albert Moreno Molins(アルバート・モレノ・モリンズ)が入賞し、スプリンターとしてITU界でも活躍する若手であるスペイン代表Victor Del Corral(ビクター・デルコラル)が、1時間8分代のハーフマラソンを弾き出し、3位でフィニッシュを飾った。
1.Filip Ospaly(チェコ)
00:22:24 | 02:17:40 | 01:10:57 | 03:55:24 |
2.Albert Moreno Molins(スペイン)
00:24:20 | 02:17:46 | 01:11:16 | 03:58:08 |
3.Victor Del Corral(スペイン)
00:26:01 | 02:19:08 | 01:08:56 | 03:59:13 |
プロ女子:比較的に、新しい名前のアスリートが多い中で、イギリス代表Susie Hignett(スージー・ヒグネット)が、初優勝を果たした。レース前半では、スイムでスイス代表Rahel Küng(レイチェル・カン)が、22分代でトップ通過し、その3分後に、イギリス代表Tamsin Lewisとこの日優勝者となるHignettが、バイクスタートをした。この二人のイギリス代表勢が、バイクで力を出し、トップへと踊り出たまま、バイクフィニッシュを飾る。ここから1対1のラン勝負へと持ちこされたが、Hignettが、1時間20分のランを見せ、そのまま優勝まで突き進んだ。2位には、3分遅れてLewisがフィニッシュし、スイムリーダーのKüngが3位に入賞した。
1.Susie Hignett(イギリス)
00:25:59 | 02:36:36 | 01:20:36 | 04:28:21 |
2.Tamsin Lewis(イギリス)
00:25:58 | 02:35:29 | 01:23:16 | 04:29:39 |
3.Rahel Küng(スイス)
00:22:34 | 02:41:29 | 01:28:55 | 04:38:10 |
Ironman 70.3 Cozumel(メキシコ)
プロ男子:今年から70.3レースへ転向したITU出身オリンピアンであるイギリス代表Tim Don(ティム・ドン)、オーストラリア代表Brad Kahlefeldt(ブラッド・カーフェルド)、そしてアメリカ代表Matt Chrabot(マット・シャーボット)が、スイムから先頭を引く中で、そのすぐ後ろの13人のパックには、優勝候補選手達である、今年のIM70.3世界2位のニュージーランド代表Terenzo Bozzone(テレンゾ・ボゾー二)、TeamTBBの注目ルーキー達である南アフリカ代表James Cunnama(ジェイムス・カナマ)とイギリス代表Richie NIcholls(リッチー・ニコルス)が続いた。大きな集団でスタートしたバイクでは、まずChrabot、Cunnama、Bozzoneの3人がリードを取り始める。この3人の逃げが大きなアドバンテージとなり、バイク終了時には、後ろのパックと、4分以上の差がついていた。ここからの展開が面白くなり、ランを得意とする選手が集まる中で、前半戦は3人で並走する様に走り始める。だが、今年のIM世界選手権出場のために、最高のコンディションで整えてきた、Cunnamaが、2位のBozzoneに40秒の差をつけて、優勝を飾った。3位には、1分半遅れでChrabotが入賞し、スーパーランナーNochollsが、トップのランラップより5分も早い、1時間11分代のランで4位に急浮上し注目を見せた。
1.James Cunnama(南アフリカ)
00:22:48 | 02:03:57 | 03:44:06 | 03:44:06 |
2.Terenzo Bozzone(ニュージーランド)
00:22:36 | 02:04:25 | 03:44:46 | 03:44:46 |
3.Matt Chrabot(アメリカ)
00:22:31 | 02:04:10 | 03:45:27 | 03:45:27 |
プロ女子:2週間前のIM70.3世界選手権で、優勝し2度目の世界王者になったオーストラリア代表Melissa Hauschildt(メリッサ・ハウシルド)や、3位に入賞したオーストラリア代表Annabel Luxford(アナベル・ラクスフォード)に、大きな期待がかかる中で、スイス代表オリンピアンであるDaniella Ryf(ダニエラ・リフ)や、TeamTBBのスーパースイマーであるイギリス代表Jodie Swallow(ジョディー・スワロウ)が、どこまで世界1位と3位に立ち向かえるかが注目だった。スイムから動きを見せたのは、やはり得意分野であるSwallowが差を広げたい所だったが、足の先には、Luxfordがついて泳いでいた。この二人が、21分代のプロ男子よりも高速スイムペースでトップ通過し、優勝候補のHauschildtは、4分以上の差をつけられてしまい、世界選手権の時の様にバイクで追い上げられるかが優勝への鍵となっていった。だが、同じレース展開を望まないLuxfordが、バイクで逃げ始めた。ランへとスタートする頃には、その差は5分程になっており、Hauschildtにランで抜かす余裕も与えずに、そのままフィニッシュラインまで走りきり、Luxfordが、優勝を飾った。2位には、やはりランで力を見せたHauschildtがフィニッシュし、3位には、Ryfが入賞した。
1.Annabel Luxford(オーストラリア)
00:21:45 | 02:17:32 | 01:27:12 | 04:09:58 |
2.Melissa Hauschildt(オーストラリア)
00:26:01 | 02:18:48 | 01:25:14 | 04:13:12 |
3.Daniella Ryf(スイス)
00:24:24 | 02:21:29 | 01:26:22 | 04:15:38 |
0 comments on “2013 Weekly TWJ Volume10”