2013 Ironman 70.3 Wiesbadenヨーロッパ地区選手権ハイライト(ドイツ)
プロ男子:多くの注目が2012年IM70.3世界王者のドイツ代表Sebastian Kienle(セバスチャン・キーンル)に優勝の期待がかかる中、北京五輪金メダリストのドイツ代表Jan Frodeno(ヤン・フロデノ)を含む、ITU勢からアメリカ代表Matt Charbot(マット・シャーボット)、ロシア代表のIvanとDenis Vasiliev(アイバン、デニス・バシレブ)兄弟が出場し、2005年IM世界王者のドイツ代表Faris Al–Saltan(ファリス・アルサルタン)も参戦で、ヨーロッパ地区タイトル獲得のために激しい戦いが行われた。かなり速いタイムで、最初スイムフィニッシュをしたのは、ITUならではのスピードを活かしたスイムで、Frodenoが20分39秒で、高速トランジションへと進んだ。その後には、オーストラリア代表期待の若手Josh Ambergerが続き、21分台で大きな集団で、続々とバイクスタートへと進んで行った。2分程遅れた世界王者Kienleのバイクでの追い上げに期待がかかったが、先頭の選手達に追いついたものの、激的な差を広げることはできずに、多くの有力選手が集まったパックが、トランジションへと帰ってきた。ここからは、明らかなラン勝負になることで、オリンピアンのFrodenoへの優勝が確実だろうと思われた。だが、Frodenoが、トランジションに入った時に、自分のトランジションバッグが見つからないトラブルに陥り、先頭を行くKienleに、1分30秒遅れてランスタートした。しかし、Team TBB所属のITUレース出身のイギリス代表Ritchie Nicholls(リッチー・ニコルス)が、異常なスピードで、キロ3分10秒程でハーフマラソンを走って行く。後から追うFrodenoも同じ様なペースで、追いかけるものの差は縮まることはなかった。最終的に、Nichollsが、ランラップ1時間8分53秒で、今年のIM70.3 UKに加えた2度目の優勝をこのヨーロッパ地区選手権で飾った。
1.Ritchie Nicholls(イギリス)
00:21:47 | 02:23:07 | 01:08:53 | 03:56:55 |
2.Jan Frodeno(ドイツ)
00:20:39 | 02:24:01 | 01:08:52 | 03:57:35 |
3.Alessandro Degasperi(イタリア)
00:21:38 | 02:23:13 | 01:12:20 | 04:00:14 |
プロ女子:こちらもロンドンオリンピック終わりで、新しい挑戦のために、このIM70.3ヨーロッパ地区選手権へのタイトル獲得を目指し、スイス代表Daniela Ryf(ダニエラ・リフ)の出場に注目が集まる中、今年始めのIM70.3アジアパシフィック王者であるオーストラリア代表Annabel Luxford(アナベル・ラクスフォード)の参戦にも優勝の期待がかかった。まず、スイムでリードを取ったのは、Luxfordとスイス代表Rahel Küng(レイチェル・カング)が22分12秒の高速タイムで、後ろとのアドバンテージを取り始める。バイクスタート後に、その調子の良さを見せ始めたLuxfordが、先頭を走り始める中、バイク力に定評のあるRyfとドイツ代表Svenja Bazlen(スェンナ・バズレン)が、徐々に差を縮め始めた。だが、電動シフトにメカニックな問題が起きたBazlenは、そのままバイクでリタイアをせざる得なくなった。トランジションへ最初にLuxfordが戻り、その20秒後にRyfが続き、その二人以降の選手には、5分以上もの差をつけ、2人のラン勝負へと進んだ。最初の10キロは、Luxfordが順調に、レースを進め先頭を行く中で、Ryfは、片方のランシューズに問題があり、少し立ち止まったが、すぐに追い始めた。17キロ地点に来ると、徐々に差を縮めたRyfが、先頭を奪い、ランラップ1時間21分で、フィニッシュラインを切り、初優勝を飾った。
1.Daniel Ryf(スイス)
00:23:44 | 02:43:18 | 01:21:25 | 04:31:34 |
2.Annabel Luxford(オーストラリア)
00:22:12 | 02:44:07 | 01:22:58 | 04:32:43 |
3.Catriona Morrison(イギリス)
00:24:52 | 02:46:56 | 01:21:02 | 04:36:27 |
New Race: Ironman Chattanooga
アメリカ国内の新しいIronmanレースが、ノースカロライナ州で開催されるだろうと予期されていたが、その噂を裏切る形で、先週8月15日に、アメリカ・テネシー州チャタヌーガにて、Ironman Chattanoogaが、2014年9月28日日曜日に開催を決定したことを、ワールドトライアスロンコーポレイション(WTC)が発表した。アメリカの歴史が垣間見れる独特な南部地域での開催となり、テネシー川を使ったスイムコースで、実際ローカルレースのChattanooga Waterfront Triathlon(オリンピックディスタンス)でも使用されており、川の流れに乗り、泳ぎ下ることから、高速スイムになることは間違いない。バイクコースは、2周回で、農場の側を通りながら、山の景色を楽しむことのできる様なコースになっており、ランは、2周回半で、チャタヌーガのダウンタウンをメインに、から川に沿ったコース作りがなされている。山間の中腹にある町で、上りが少ない分、フラットで高速なコースになりそうだ。エントリーは、2013年9月4日水曜日正午東海岸時間にスタートする。2015年のIronman Hawaii世界選手権のスロットになり、50個与えられ、プロポイント2000Pレースになる。
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