スキンスーツのバージョンアップ
今年の70.3レースで、世界王者のハビエル・ゴメスが着用していたアメリカのテキサス発ブランドROKAから、ハーフスリーブ(半袖)のスキンスーツが目撃された。2012年のブランド発表から、スキンスーツといば、ROKAというほど、米国国内ならず世界的な人気だ。スキンスーツの需要は、特にハワイのような暖かい気候や水温が高い場所で使用されることが多く、多少の浮力感も感じられ、水中を抵抗なくスムーズに泳げるのが特徴として、プロからエイジまで幅広く使用されている。
だが、半袖のトライスーツの上に被せて、半袖スキンスーツを着ることは、肩部分のコンプレッションがきつくなり、泳ぎにくいということ影響も出てくるのではないだろうか。実際、ROKAの試作スキンスーツを着用していたゴメスは、ITU規定のロングジョンタイプのトライスーツ着用を好む選手なので、同じような影響はなかったと思われる。
だが、実際これまでのハワイでは、ほとんどのトッププロが、半袖のトライスーツのワンピースの上半身を脱いで、スイム中はスキンスーツの中に押し込んでおく。そして、スイム後、スキンスーツを脱いで、テントやトランジションで走りながら、上半身を着るという選手が多かった。やはり、肩部分の動きを制御されることが、スイムへ影響し、そのスタイルを好む選手が多いのではないかと思われる。
そして、ROKAの試作品の前に、実は去年にKIWAMIから、ハーフスリーブのスキンスーツのアクアラッシュが発表されている。実際、このタイプのスキンスーツを試着してみたが、KIWAMIのハーフスリーブのトライスーツの上に被せて、このスキンスーツを着ると、肩部分の柔軟性少し失われる感じがした。ウェットスーツに比べれば、全然問題ないきつさであるが、ブランドによってトライスーツの持つ肩周りのコンプレッションのきつさにも関係してくると思われる。個々のトライスーツのタイプの好みや個人の嗜好によって選択肢が変わる独特な商品となっていくだろう。この半袖スキンスーツのトレンドが、どうこれから動くか、今週のハワイレースで、どれくらいの選手が、このスタイルを着用しているかに注目したい。
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