10月のビッグレースであるIronman Hawaii世界選手権が、終わりオフシーズンを迎える選手も多い中で、夏のシーズンが始まる南半球地域のオーストラリアやニュージーランドでは、これから多くのレースが開催される。その中でも、先週末には、Ironman 70.3 Port Macquarieが、オーストラリアのポートマッコリーで開催され、これから期待の新人達で争われ、オーストラリア国内若手ナンバー1を決める大会となった。
Ironman 70.3 Port Macquarieハイライト
プロ男子:先月のIronman 70.3世界選手権でも、スイムからバイクまで、力強いパフォーマンスを見せた、オーストラリア代表Josh Amberger(ジョシュ・アンバーガー)が、大幅な差をつけて優勝を果たした。やはり、得意のスイムから、Ambergerが、リードを取ったまま、23分57秒で、同郷のスーパースイマーJoseph Lampe(ジョセフ・ランピ)と共に、トップ通過した。その後大幅に遅れながらも、有力候補のオーストラリア代表Sam Appleton(サム・アップルトン)やTim Berkel(ティム・バーケル)が、バイクで追いかける展開になった。だが、バイクに力を付けて来たAmbergerは、この日の最速ラップ2時間10分で、ランスタートし、そのままランでマイペースに走り、大幅なさをつけ優勝した。2位には、バイクで8分以上遅れを、最速ランラップ1時間15分で、ランナーアップスポットを、Appletonが得た。スイムでトップ通過したものの、バイクでの遅れが響いたLampeが3位に入賞した。
リザルト
1.Josh Amberger(オーストラリア)
00:23:57 | 02:10:10 | 01:20:25 | 03:56:48 |
2.Sam Appleton(オーストラリア)
00:24:27 | 02:18:30 | 01:15:02 | 04:00:11 |
3.Joseph Lampe(オーストラリア)
00:23:58 | 02:18:15 | 01:17:10 | 04:01:35 |
プロ女子:大幅な差をつけ、オーストラリア代表Lisa Marangon(リサ・マランゴン)が、これから期待の選手として、余裕の優勝を飾った。比較的に、出場選手が少なく、5人の選手がスタートし、Marangonが、スイムとバイクで絶対的な差をつけた。その後、バイク終了時までに、2人リタイアで、Marangonを含む、オーストラリア勢Andrea Forrest(アンドレア・フォレスト)とHolly Ranson(ホリー・ランソン)の3人まで絞られた。10分以上の差を開いたMarangonが、そのまま余裕のランで、優勝まで突き進んだ。Forrestは、その大きな差を縮めることができずに、2位でフィニッシュし、Ransonが、22分差で3位入賞した。
リザルト
1.Lisa Marangon(オーストラリア)
00:26:13 | 02:30:34 | 01:31:11 | 04:30:49 |
2.Andrea Forrest(オーストラリア)
00:29:09 | 02:38:33 | 01:30:17 | 04:40:54 |
3.Holly Ranson(オーストラリア)
00:30:38 | 02:43:54 | 01:35:38 | 04:52:52 |
Life Time Fitness Triathlon Oceansideハイライト
アメリカ国内のノンドラフティング・オリンピックディスタンス大会として、長年に渡り活気を得ている、Life Time Fitnessシリーズの最終戦が、カリフォルニア州オーシャンサイドで開催された。この大会は、シリーズ全11戦で、繰り広げられ、シリーズポイントでランキング王者が決定され、このシリーズ総計5000万円を争奪した、賞金シリーズレースだ。
プロ男子:スイムフィニッシュから、アメリカ代表オリンピアンであるHunter Kemper(ハンター・ケンパー)やMatt Reed(マット・リード)、そして、ロンドン五輪イギリス代表Stuart Hayes(スチュワート・へイズ)とシリーズ王者を目指すアメリカ代表Cameron Dye(キャメロン・ダイ)やBen Collins(ベン・コリンズ)等を含んだ選手が、大きなパックでバイクへとスタートする。バイクでまず逃げを見せたのが、HayesとDye、Collinsが、55分後半でバイクフィニッシュをした。ラン前半は、HayesとDyeが一緒に走り始めるものの、経験のあるHayesが、徐々にランで離し、そのまま優勝まで突き進んだ。これから期待24歳のアメリカ代表Eric Lagarstrom(エリック・ラガーストロム)が、最後スプリントフィニッシュで、2位に入賞し、期待のDyeは、2秒遅れで、3位でフィニッシュした。
ポイントランキングをリードしていたCameron Dyeが、このLife Time Fitnessシリーズ王者を防衛し、約500万円のシリーズ優勝賞金を得た。2位には、Stuart Hayes、3位Ben Collinsが入賞し、今年も勢いのあるレースシリーズとして最終戦を終えた。
1.Stuart Hayes(イギリス)
00:17:59 | 00:55:50 | 00:33:17 | 01:48:44 |
2.Eric Lagarstrom(アメリカ)
00:17:52 | 00:56:07 | 00:33:31 | 01:48:55 |
3.Cameron Dye(アメリカ)
00:17:50 | 00:55:45 | 00:34:01 | 01:48:57 |
プロ女子:ノンドラフティングレースを連戦している、これから期待のアメリカ代表Alicia Kaye(アリシア・ケイ)が、最終戦のオーシャンサイドにて優勝を果たした。スイムスタートでは、アメリカ代表のスーパースイマーであるSara McLarty(サラ・マクラティー)が、17分45秒のプロ男子と変わらない高速ラップで上がり、優勝候補であったデンマーク代表Helle Frederiksen(ヘリー・フレドリクセン)やKayeは、1分半以上遅れてバイクスタートした。得意の高速バイクでKayeが、前方の選手達を次々と抜かし、1時間1分のバイクラップで、最初にトランジションへ帰ってきた。そのままKayeの勢いは落ちずに、余裕のランでフィニッシュテープを切った。2位には、追いつくことができなかったが、上位にバイクとランで上がったFredriksenが入賞し、アメリカ代表Lauren Goss(ローレン・ゴス)が、この日の最速ランラップ35分38秒で3位でレースを終えた。
1.Alicia Kaye(アメリカ)
00:19:07 | 01:01:06 | 00:36:51 | 01:58:34 |
2.Helle Fredriksen(デンマーク)
00:19:39 | 01:02:16 | 00:36:14 | 01:59:53 |
3.Lauren Goss(アメリカ)
00:19:40 | 01:04:52 | 00:35:38 | 02:01:42 |
Camila Pedersenのバイク事故からの復活
今年のIronmanヨーロッパ選手権王者であり、期待の選手であったデンマーク代表Camila Pedersen(カミラ・ピデルセン)が、Ironman Hawaii世界選手権に向けてのトレーニング中に、バイク事故に遭い、昏睡状態が1ヶ月以上も続いた後、今月中旬に意識を取り戻した。世界中の人から、多くの応援メッセージが送られ、本当に感謝しており、それを知った時は、とても驚いたとコメントしている。FacebookでもPedersen応援グループが開かれ、未だに多くのメッセージや寄附等が寄せられている。現在は、病院から歩いて近くのビーチにいける程に回復しており、来年には早期の復活も期待したい。
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