今週は、アメリカ東海岸で一番きついと言われるレースであるIronman Lake Placidがニューヨークで開催され、景色が最高と言われるスイスでも山岳コースを要するIronman Switzlandが行われた。そして、一方カナダでは、Ironman 70.3 Calgaryが開催され、北アメリカ代表選手達が集い、最後のポイント稼ぎのレースとして出場が見られた。
2013 Ironman Lake Placid(アメリカ・ニューヨーク州)
プロ男子:元エリートスイマーでオリンピアンのアメリカ代表Andy Potts(アンディ・ポッツ)が、今シーズン初めてのアイアンマンレース出場果たし、ハワイ世界選手権に向けての権利を得るために、比較的強いプロ選手が少ない中で、余裕の優勝を勝ち取った。スイムスタートから、その得意のスイムで速さを見せ、いつも通りのトップ通過で、46分48秒でスイムフィニッシュを飾る中、後ろから3分遅れでイタリア代表Daniel Fontana(ダニエル・フォンタナ)、アメリカ代表Ian Mickelson(イアン・マイケルソン)、チェコ代表Balazs Csoke(バレージ・ソーキ)が追う。だが、2012年世界選手権6位のPottsとの3分差は大きく、バイクでも調子の良さを見せ、そのままPottsが、後続との差を広げて行く。ランに入るとそのまま流す様なペースでフィニッシュラインまで持ち込み、スイムとバイクで離す戦略的なレース展開で、Andy Pottsが優勝を飾る。2位に、ランで追いつくことが難しかったが、5分差でDaniel Fontanaが入賞し、ランラップを取ったIan Mickelsonが、ランナーアップで3位でフィニッシュした。
1.Andy Potts(アメリカ)
00:46:48 | 04:48:33 | 03:02:41 | 08:43:29 |
2.Daniel Fontana(イタリア)
00:49:23 | 04:56:21 | 02:58:00 | 08:48:29 |
3.Ian Mickelson(アメリカ)
00:49:55 | 05:02:43 | 02:53:41 | 08:51:07 |
プロ女子:2011年Ironmanオーストラリア優勝者でもある現Team TBB所属のオーストラリア代表Carrie Lesterが優勝候補として注目が集まる中で、多くのアメリカ代表プロが、ここでの歴史があるレースの一つとして、タイトルを狙いにきた。スイムフィニッシュは、2人の集団で、アメリカ代表勢であるKaty Blakemore(ケイティ・ブレイクモア)とDede Griesbauer(ディーディ・グリースバウワー)が52分代でトップ通過し、その1分あとにLesterがバイクスタートへと向かった。このアップダウンが厳しいコースで、バイクの力を見せたのがアメリカ代表Jennie Hansen(ジェニー・ハンセン)が、5時間20分のバイクラップで、スイムでの遅れを取り戻し、そのままランに入り3時間5分でランナーアップで先頭まであがり、開催地のニューヨーク出身アスリートとして初めて優勝を飾ることができた。2位には、ランで粘ったKaty Blakemoreがフィニッシュし、優勝候補であったCarrie Lesterが、ランで失速してしまい3位で終えた。
1.Jennie Hansen(アメリカ)
01:03:16 | 05:20:25 | 03:05:04 | 09:35:06 |
2.Katy Blakemore(アメリカ)
00:52:05 | 05:32:12 | 03:12:31 | 09:42:35 |
3.Carrie Lester(オーストラリア)
00:55:17 | 05:23:29 | 03:23:10 | 09:47:59 |
2013 Ironman Switzland(スイス)
プロ男子:6連覇を重ねている地元スイス代表Ronnie Schildknecht(ルーニー・シュルドネット)が、7度目のタイトルを奪いに参戦した。それを阻止したいのは、オリンピアンでスペイン代表Ivan Rana(アイバン・ラニャ)とルーキーであるスイス代表のオリンピアンであるJan Van Berkel(ヤン・バンバーケル)が、戦いを挑む。例年と違って、気温の暑さが強い中で行われ、スイムは、水温が高いためウェット着用不可でスタートされた。まず、スイムが得意なエストニア代表Marco Albert(マルコ・アルバート)が52分18秒でフィニッシュし、Berkelもスイムに付いて行き、バイク開始早々から、レースをリードし始めた。だが、バイク終わりでBerkelが、暑さに負けてリタイアをする中、Schildknechtが得意のバイクで追いかけ、トランジション2をトップ通過した。そのまま力強いランで、後ろとの差を縮められることなく、Ronnie Schildknechtが、余裕の優勝を地元スイスで7連覇を達成した。2位には、スペイン代表Ivan Ranaが入賞し、ドイツ代表の新鋭Per Bittner(ペル・ビットナー)が3位に入りレースを終えた。
1.Ronnie Schildknecht(スイス)
00:55:59 | 04:32:16 | 03:01:59 | 08:33:39 |
2.Ivan Rana(スペイン)
00:52:37 | 04:45:57 | 02:59:09 | 08:40:55 |
3.Per Bittner(ドイツ)
00:55:47 | 04:49:07 | 02:57:54 | 08:46:23 |
プロ女子:ポイントを稼いで、7月中に世界選手権出場を決めたいヨーロッパ贅のプロが参戦する中で、ベルギー代表Sofie Goos(ソフィー・グース)、ドイツ代表Anja Beranek(アンヤ・ベラネック)、そして先月のIronman Austriaにて優勝したベテランのハンガリー代表Erica Cosmor(エリカ・コスモー)等が、このスイスに集まった。地元スイス代表Céline Schärer(セリーヌ・シェルラー)が、スイムをリードする中で、後方の選手と6分以上の差をつけ、バイクをスタートするが、バイクに自信のあるジャーマンであるBeranekが、先頭を交代しランへスタートする。バイクでアドバンテージを取ったAnja Beranekが、ランでマイペースに走りきり、そのままフィニッシュラインへ向かい、アイアンマンタイトル初優勝をこのスイスで迎えた。Céline Schärerがポジションを変えずにそのまま2位でフィニッシュし、3位にはベテランのErica Cosmorが入賞を果たした。
1.Anja Beranek(ドイツ)
00:58:21 | 04:56:23 | 03:22:55 | 09:21:31 |
2.Céline Schärer(スイス)
00:52:38 | 05:06:57 | 03:24:09 | 09:28:28 |
3.Erica Cosmor(ハンガリー)
01:01:21 | 05:10:12 | 03:17:24 | 09:33:17 |
2013 Ironman 70.3 Calgary(カナダ)
プロ男子:元オリンピアン勢揃いであるこのカルガリー大会では、現アメリカ(ニュージーランド)代表Matty Reed(マティ・リード)、イギリス代表Tim Don(ティム・ドン)、バミューダ代表Tyler Butterfield(タイラー・バターフィールド)が出場し、その3人のスピードプレイに対抗するのが、現在絶好調である地元カナダ代表Trevor Wurtele(トレバー・ワーテリ)とオーストラリア代表のレジェンドChris Legh(クリス・リー)が、タイトル獲得を目指した。スイムからDonが、22分9秒でスピーディーなトランジション共にトップ通過し、その後ろから優勝候補の選手が24分台で続々とフィニッシュした。元サイクリストであるButterfieldが、バイクパートで力を見せてほしいところだったが、好調であるWurteleも加わり、先頭を行っていたDonと共に3人の集団でバイクフィニッシュをした。ここからのラン勝負で、勝ち星があると思われたDonとWurteleが、競うあう中で、スピードで一回り上を行く、Donが勝り、そのままカルガリーでのタイトルを勝ち取った。その30秒後に、Wurteleがフィニッシュし、3位にはButterfieldが入賞した。
1.Tim Don(イギリス)
00:22:09 | 02:05:23 | 01:14:49 | 03:42:21 |
2.Trevor Wurtele(カナダ)
00:24:54 | 02:02:54 | 01:15:09 | 03:42:57 |
3.Tyler Butterfield(バミューダ)
00:24:13 | 02:03:20 | 01:16:05 | 03:43:38 |
プロ女子:夫婦で絶好調を見せるカナダ代表Heather Wurtele(ヘザー・ワーテリ)に2連覇の期待がかかる中で、急成長中のカナダ代表Rachel McBride(レイチェル・マクブライド)にも注目が注がれた。スイムトップで上がってきたニュージーランド代表Anna Cleaver(アナ・クリーバー)が24分43秒で上がってき、比較的スイムが遅い注目カナダ代表勢は、その2分後にトランジションへ向かい、バイクでの追い上げに向けてスタートした。先頭のCleaverがバイクで遅れる中で、WurteleとMcBrideが、バイクで追い上げを見せ、トランジションへ帰ってきた。これからラン勝負になると、得意所でWurteleが、長身ながらもスピーディーなランを見せ、そのまま優勝を飾った。ランに課題が残るMcBrideが2位でフィニッシュし、3位にアメリカ代表Mandy McLane(マンディ・マクレイン)が入賞をみせた。
1.Heather Wurtele(カナダ)
00:26:01 | 02:21:54 | 01:23:47 | 04:11:42 |
2.Rachel McBride(カナダ)
00:25:31 | 02:21:10 | 01:27:08 | 04:13:49 |
3.Mandy McLane(アメリカ)
00:26:02 | 02:22:11 | 01:25:58 | 04:14:11 |
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