近日世界各地でのレースが多くなっているため、好評を得ていた主にIronmanレースのプレビューとハイライトの記事を書くペースが追いつかなくなってしまっているため、これからは、Weekly TWJ(週間トライワールドジャパンニュース)として、レース結果や簡潔なプレビューを含む注目ニュース等を配信していきます。大好評を得ているIronmanの世界選手権や地区選手権レース、人気レース紹介等は、スペシャルプレビューやハイライトとして、これからも内容を濃いままで配信していきます。ここ1ヶ月間に、10レース以上のIronmanやIronman 70.3等の大規模レースが各地で行われ、それに集いプロポイントランキングにも大きな反映が出た。
2013 Ironman Coeur d’Aleneハイライト
アメリカのアイダホ州で開催されたコーデアリーンでは、アメリカ国内プロ選手達が集う中で、地元代表Ben Hoffman(ベン・ホフマン)が、2012年Ironman St. Georgeぶりにフルアイアンマンディスタンスレースでの優勝を再度飾ることができた。最初のスイムでは、2位で50分24秒で上がってきたままで、バイクで最速ラップ4時間30分47秒で2位と大幅な差をつけ、そのままHoffmanが、同じくアメリカ代表のTJ Tollkason(ティージェイ・トルカソン)等を含めた優勝候補との差をランでも詰められることなく、ランでのステディなペースで、8時間17分34秒のタイムで4度目のアイアンマンタイトルを獲得した。2位にはウクライナ代表Viktor Zyemtsev(ビクター・ジムセブ)がランナーアップで、バイクで2位通過し3位で終えたTJ Tollkasonを抜かし上位に上がった。
リザルト
1.Ben Hoffman(アメリカ)
00:50:24 | 04:30:47 | 02:52:54 | 08:17:31 |
2.Viktor Zyemtsev(ウクライナ)
00:51:31 | 04:40:58 | 02:50:01 | 08:26:01 |
3.TJ Tollkason(アメリカ)
00:51:29 | 04:34:14 | 03:02:41 | 08:32:09 |
プロ女子は、ビッグネームが少ないながらも、今年のパフォーマンスが著しく成長しているカナダ代表Heather Wurtele(ヘザー・ワーテリ)が優勝候補とし、苦手のスイムで出遅れながらも、得意のバイクでトップへ飛び出し、そのままランで差を開き、フィニッシュラインまでの道のりをJulie Dibensの持つコースレコードを38秒更新し優勝で終えた。2位には、アメリカ代表Caitlin Snow(ケイトリン・スノウ)が3時間5分のベストランラップで入賞し、3位には、同じくアメリカ代表Uli Bromme(ユリ・ブローミ)がトップと15分遅れて表彰台に上がった。
リザルト
1.Heather Wurtele(カナダ)
00:55:40 | 05:07:03 | 03:09:01 | 09:16:02 |
2.Caitlin Snow(アメリカ)
00:57:53 | 05:20:31 | 03:05:21 | 09:28:36 |
3.Uli Bromme(アメリカ)
01:02:58 | 05:11:40 | 03:14:05 | 09:33:02 |
2013 Ironman Franceハイライト
ヨーロッパのIronmanレースの中で一番過酷と言われ、バイクコース180kに加え、山脈道1800mの差を登るチャレンジングなレースがフランスのニースで開催された。プロ男子は、2012 Ironman世界3位のベルギー代表Fredrik Van Lierde(フレドリック・バンリエルデ)が、2連覇中のディフェンディング王者として参戦し、余裕で3種目バランスの取れたパフォーマンス始終先頭を走り、3度目の優勝を果たした。2位には、去年のIronman世界でランラップを取った、トライアスロンチームUplace所属ベルギー代表Bart Aernouts(バーと・アーナッツ)ランで2時間37分というベストランラップで走りきりトップと3分及ばず優勝を逃した。3位には、2010年のIronman France王者であるスペイン代表Clemente Alonso-McKernan(クレメンテ・アロンソマッカーナン)が、トップの2人に最初から離されてしまったが入賞することができた。
リザルト
1.Fredrik Van Lierde(ベルギー)
00:48:00 | 04:33:29 | 02:42:07 | 08:08:59 |
2.Bart Aernouts(ベルギー)
00:51:32 | 04:38:29 | 02:37:01 | 08:12:28 |
3.Clemente Alonso-McKernan(スペイン)
00:47:59 | 04:52:38 | 02:48:52 | 08:35:52 |
プロ女子は、2012IMアメリカ地区王者であるアメリカ代表Mary Beth Ellis(メリーベス・エリス)が、フランス代表地元勢が多い中で、スイムとバイクでの引き離しに成功し、ランでそのまま優勝までかけ走り、コースレーコード9時間12分54秒でフィニッシュした。2位にフランス代表Jeanne Collonge(ジェン・コロン)が8分後にフィニッシュし、3位にも地元フランス代表Delphine Pelletier(デルフィン・ペレティエール)が入賞した。
リザルト
1.Mary Beth Ellis(アメリカ)
00:51:22 | 05:11:40 | 03:04:06 | 09:12:54 |
2.Jeanne Collonge(フランス)
00:55:40 | 05:17:38 | 03:00:51 | 09:20:51 |
3.Delphine Pelletier(フランス)
00:55:33 | 05:19:43 | 03:00:42 | 09:22:37 |
2013 Ironman 70.3 Syracuseハイライト
今回で3回目を迎えたアメリカニューヨーク州の郊外の自然の中で開催されているIronman 70.3 シラキュースが開催され地元勢を含む多くの選手が参戦した。プロ男子は、オーストラリア代表Joe Gambles(ジョー・ギャンブルス)が優勝有力候補として期待され、得意のバイクで引き離しそのままランで逃げ切り、余裕の優勝を飾ることができた。2位には地元アメリカ代表Sam Douglas(サム・ダグラス)がトップと7分遅れでランナーアップで入賞し、3位にはオーストラリア代表John Polson(ジョン・ポルソン)が上位に上がることができた。
リザルト
1.Joe Gambles(オーストラリア)
00:26:28 | 02:11:38 | 01:21:45 | 04:02:58 |
2.Sam Douglas(オーストラリア)
00:25:30 | 02:13:57 | 01:26:56 | 04:09:28 |
3.John Polson(オーストラリア)
00:26:29 | 02:22:51 | 01:24:24 | 04:16:48 |
プロ女子カテゴリーでは、ロンドンオリンピック銀メダリストのスウェーデン代表Lisa Norden(リサ・ノルデン)が出場し大きな注目を集め、地元アメリカ代表勢がプロフィールドを占める中でも、やはりスピーディーな展開を見せるITU出身のNordenがスイムから大幅なさをつけ、バイクとランと共に余裕のフィニッシュを飾った。その23分後に、2位のアメリカ代表Heather Leiggi(ヘザー・レッギ)と3位アメリカ代表Molly Roohi(モリー・ルーヒ)が接戦で上位入賞を果たした。
リザルト
1.Lisa Norden(スウェーデン)
00:26:52 | 02:23:52 | 01:30:46 | 04:24:37 |
2.Heather Leiggi(アメリカ)
00:32:29 | 02:37:45 | 01:33:35 | 04:47:26 |
3.Molly Roohi(アメリカ)
00:34:09 | 02:37:27 | 01:32:08 | 04:47:41 |
2013 Ironman 70.3 Mont-Tremblantハイライト
比較的新しい大会としても人気の高まるカナダ国内ケベック州で開催されたIronman 70.3 Mont-Tremblantにて、プロ男子ニュージーランド代表Terenzo Bozzone(テレンゾ・ボゾー二)が優勝を果たした。23歳で2008年IM70.3世界王者に輝いた今も若手のリーダーとしての実力のあるパフォーマンスを見せた。ライバルである現IM70.3米国地区チャンプのカナダ代表Brent McMahon(ブレント・マクマホン)が地元選手として注目を集める中、スイムからランの終盤までBozzoneとの互角の戦いを見せたものの40秒程及ばず2位でフィニッシュした。フランス代表Romain Guillaume(ロメイン・ギローム)がバイク終了時で1分程離したが、トップ2人のランナーアップで抜かされ3位で終えた。
リザルト
1.Terenzo Bozzone(ニュージーランド)
00:24:21 | 02:10:56 | 01:14:34 | 03:53:12 |
2.Brent McMahon(カナダ)
00:24:19 | 02:10:57 | 01:15:22 | 03:53:57 |
3.Romain Guillaume(フランス)
00:24:31 | 02:09:48 | 01:18:15 | 03:55:58 |
多くのカナダ代表強豪プロ女子が集まる中で、唯一アメリカ代表Lindsey Corbin(リンジー・コービン)がバイクで強さを見せ、そのままランでも勢いを止めず、そのままフィニッシュテープを切った。2位とのカナダ代表Magali Tisseyre(マゲーリ・ティセーリ)と3分程差をつけ、3位の 3度Xterra世界王者であるカナダ代表Melanie McQuaid(メラニー・マクイード)にも大幅な差をつけ、Corbinがシーズン後半の良さを証明し始め、余裕の優勝を飾ることができた。
リザルト
1.Lindsey Corbin(アメリカ)
00:27:24 | 02:27:22 | 01:26:56 | 04:26:05 |
2.Magali Tisseyre(カナダ)
00:31:34 | 02:24:11 | 01:28:27 | 04:28:50 |
3.Melanie McQuaid(カナダ)
00:27:22 | 02:30:00 | 01:28:27 | 04:29:47 |
New Race
先週にWTC(世界トライアスロンコーポレーション)から新しいIronmanレースが発表された。アメリカのコロラド州にあるボルダーにて、フルディスタンスのIronmanレースが2014年8月3日に開催決定し、Boulder Triathlonシリーズの一つとして発表された。多くのオリンピックアスリート達やIronman世界王者であるCraig Alexander、Chrissie Wellington、Dave Scottを含むプロトライアスリートにとっても、最高のトレーニング拠点として名の高く有名で、その環境と生活性の良さで多くのアスリートを引き寄せている。すでに、Ironman 70.3 Boulderや5150 Boulder Peak Triathlonレース等を開催しており、いずれも毎年人気大会でソールドアウト確実のレースであり、今回のこのIronman Boulderもエントリーの締め切りが早い段階で売り切れると予想される。通常エントリー開始は、2013年7月17日米国東海岸時間正午に始まり、通常エントリー費$675に、ファウンデーションスロット$1350で、http://www.ironman.com/boulderにて受け付ける。
さらに、これまでChallengeシリーズの人気大会としてデンマーク国内で成功を納めていたChallenge Copenhagenが、今年の8月18日開催予定だったが、今回WTCがデンマークのスポーツマネージメント会社であるYMC Sportsを買収したことにより、急遽KMC Ironman Copenhagenとしてレースが行われることに改定された。2013年のコナスロット50個に加え、唯一エントリーが空いているレースとして、Ironmanレース参戦を探っている選手にとっては、ラストチャンスのレースエントリーとして注目だろう。北欧でのレースが人気を集める中で、このYMC Sportsの買収によって、ヨーロッパ圏のレースマネージメント強化とクオリティーの良いレースを増やして行くことを意味しているのだろう。過去の事実上、去年から名前が変わったIronman Cairnsも元々は、Challenge Cairnsとして開催していたものの、同じ様なオーストラリア国内スポーツマネージメント会社USMの買収によって、大会ブランドが変更される等、シリーズ大会同士で、大会エリアの取り合いや契約違反の問題等が大きく取り上げられている。
その競争の中で、Challengeシリーズ側も新たなレースを北アメリカ地区初のハーフディスタンスレースChallenge St Andrewsを2014年7月6日に開催することを発表した。現在カナダのChallenge Petinctonも加え、着実にトライアスロン市場が強い北アメリカ地区でのレースを増やすことに専念しており、特に穴場であるカナダ国内のレースの開催を力を入れているようだ。
ここ数年間の間で、この2大トライアスロンブランド会社である歴史深く大きな目標で世界選手権を催行するIronmanとクオリティーの高さと他にはない新鮮さがあるChallengeのマーケット争いの間で、契約等のいざこざで問題になるよりも、レース自体のクオリティーやユニークさでお互い高め合い、誰もが満足できる素晴らしいレース作りに没頭していってもらいたい。
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