プロ男子
スイム
トップアスリート達が、横一列の状態から、大砲の轟音を合図に、6時25分にスイムスタート。すぐに、スイムを得意とするアメリカ代表アンディー・ポッツ(Andy Potts)を先頭に、縦1列のパックへと変わった。
常に先頭を泳ぐポッツのすぐ後ろにディフェンディング王者ベルギー代表フレドリック・ファン・リエデ(Fredrik Van Lierde)、北京五輪金メダリストのドイツ代表ヤン・フロデノ(Jan Frodeno)、2012年アイアンマン世界王者オーストラリア代表ピート・ジェイコブス(Pete Jacobs)等の選手が続いた。
例年より海が荒れる展開にスイムパックはすぐに崩れ始めた。先頭パックには、ポッツ、フロデノ、ブラジル代表イゴール・アモレリ(Igor Amorelli)、エストニア代表マルコ・アルバート(Marko Albert)を含む選手で固まった。後半はフロデノがリードし、最速スイマーとしての意地があるポッツが、すぐ後ろを付いていく。これは最速のスイムスーツを決めるブランドの争いでもあった。最後200メートル程を残すところで、歴史のある大手ブランドTYRを着るのポッツが加速、新興ブランドROKAを着たフロデノの横に並び、体が当たり合うバトルへと展開していく。
TYRを着るポッツが、TYRロゴのフィニッシュゲートをくぐり、50分56秒のタイムで、2年ぶりにトップでスイムフィニッシュ。同タイムでフロデノが続き、アモレリ、アルバート、バンリルデが上位で通過した。
先頭フィニッシュから53秒の間に、ジェイコブス、アメリカ代表ティム・オドネル(Tim O’Donnell)、ドイツ代表ニルズ・フロムフォールド(Nils Frommhold)、アメリカ代表アンドリュー・スターコヴィッツ(Andrew Starykowicz)、アメリカ代表ベン・ホフマン(Ben Hoffman)、オーストラリア代表ティム・バン・バーケル(Tim Van Berkel)、ドイツ代表アンドレアズ・ラエラート(Andreas Raelert)等24人の選手が続いた。
注目のドイツ代表セバスチャン・キーンリー(Sebastian Kienle)は、3分43秒差で、同郷のマイク・トゥエルセック(Maik Twelsiek)と共にフィニッシュした。本来スイムを得意とするオーストラリア代表ルーク・マッケンジー(Luke McKenzie)は大幅に遅れ、2012年バイクラップ1位を取ったベルギー代表マリーノ・バンホナッカー(Marino Vanhoenacker)を含む4人の高速バイカーでの追い上げ体制が整った。
プロ女子
スイム
プロ男子から5分遅れで女子はスタート。スイムが得意なイギリス代表ジョディー・スワロー(Jodie Swallow)が、早速10秒ほどのリードをとって泳いでいく。その後ろのパックには、アメリカ代表アマンダ・スティーブンズ(Amanda Stevens)、オーストラリア代表リズ・ブラッチフォード(Liz Blatchford)、アメリカ代表メレディス・ケスラー(Merdith Kessler) 、イギリス代表リアンダ・ケーブ(Leanda Cave)、アメリカ代表メリー・ベスエリス(Mary Beth Ellis)、ニュージーランド代表ジナ・クローフォード(Gina Crawford)を含む6選手が追いかける。
先頭から20秒程遅れた第2パックには、今年のアイアンマンハーフ世界王者のスイス代表ダニエラ・リフ(Daniela Ryf)、そして同郷のシモーヌ・ブランドリ(Simone Brandli)とキャロライン・シュテフェン(Caroline Steffen)、去年世界2位イギリス代表レイチェル・ジョイス(Rachel Joyce)が順調に泳いでいく。
ス イム後半過ぎた所で、ケスラーとスティーブンズが、スワローとの10秒の差を詰め、先頭に追いついた。先頭パックは、3人の選手で形成されたまま、フィニッシュへと向かう。スイムフィニッシュ手前で、スティーブンズが先頭へと踊り出た。スティーブンズはプロ男子のポッツ同様に、TYRスポンサーアスリートとしてスイムラップ1位を狙う。狙い通り、スティーブンズが54分25秒でトップ通過し、スワローとケスラーがすぐ続いた。
先頭から30秒遅れで、ベスエリス、ブラッチフォード、がトップ5で通過。得意のスイムで出遅れたケーブやブランドリ、ジョイス、シュテフェン、デンマーク代表ミシェル・ベステルビー(Michelle Vesterby)そして、注目のリフを含む大きなパックが90秒遅れでトランジションへ向かった。
現世界王者であるオーストラリア代表ミリンダ・カーフレイ(Mirinda Carfrae)は、高波の影響もあり、苦手のスイムパートで先頭から6分以上の差でバイクスタート。
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