2013年10月7日に開催されるIronman Hawaii世界選手権へ向けての、コナプロランキング(KPR)の途中経過が、7月28日締めで、第一次出場権利発表として、上位男子40人、女子28人の出場権利が与えられる選手のリストが発表された。
プロ男子:ランキング1位をリードしていたのが、2012年IM70.3世界王者であるドイツ代表Sebastian Kienle(セバスチャン・キーンリ)が、2012IM世界選手権4位入賞と2012IM70.3優勝と共に、ビッグポイント保持したまま、2013IMヨーロッパ地区選手権では9位でフィニッシュしたものの、いずれかのIronman、Ironman 70.3、5150シリーズレースの世界王者のみに与えられる優先出場権利を交付し、余裕の出場権利獲得を果たした。そして、同じ形で、前回の世界王者であるオーストラリア代表Pete Jacobsや、2011年世界王者で5年の優先出場権利猶予があるオーストラリア代表Craig Alexander、そしてライバルの2010年世界王者オーストラリア代表Chris ”Macca” McCormack(クリス・マッカ・マコーマック)も、出場条件である最低1回Ironmanレースフィニッシュを2013年シーズンにこなしているため、自動的に出場権利を与えられた。
ヨーロッパ勢では、2012年世界選手権2位のドイツ代表Andreas Raelert(アンドレアズ・ラエラート)と3位に入賞したベルギー代表Fredrik Van Lierde(フレドリック・バンリエルデ)達も変わらないハイパフォーマンスレベルで各地のレースで優勝を掲げハワイのために徐々に仕上げてきている。そして、2005年世界選手権覇 者のドイツ代表オールドスクールなFaris Al-Saltan(ファリス・アルサルタン)も、去年の世界選手権5位入賞で勢いをつけ、あまり表舞台への露出は少ないものの、今年も余裕な順位で出場権を得ている。今年最も熱い選手である初世界王者への道に近い選手とて、2013年のヨーロッパとアジアパシフィックの2大Ironman地区選手権タイトルを得たスペイン代表Eneko Llanos(エネコ・ヤノス)が、勢い良く上位2位まで上がってきた。
注目のアメリカ代表勢も先日Ironman Lake Placidで優勝したAndy Potts(アンディ・ポッツ)やIM70.3のスペシャリストであるTimothy O’Donnell(ティモシー・オドネル)の二人がランキングで6位と7位に入り出場を決定する。そして、ハワイ初出場選手として、アメリカ代表Andrew Starykowicz(アンドリュー・スタリコウィッズ)も、シーズン始めは世界選手権出場することは目標としていなかったが、今回シーズン中のアグレッシブなバイクスピードを活かした優勝でランキング39位で、出場権を受理した。
他にも、注目の初出場選手として、去年ハワイの切符を得たものの出場を辞退した南アフリカ代表James Cunnama(ジェイムス・カナマ)が、今回長い準備期間を得て、Challenge Roth優勝やIronmanフロリダ優勝を得て、今年はハワイへの出場を決めた。そして、もう一人レースに勢いをつけてくれる期待の若手選手として、オーストラリア代表Clayton Fettel(クレイトン・フェテル)も初出場を決め、そのスイムとバイクのコンビネーションで上位を狙う。
ITUサーキットで去年まで争ってきたオリンピアンであるニュージーランド代表Bevan Docherty(ビーバン・ドカティー)とスペイン代表Ivan Rana(イバン・ラニャ)もランキング内に入り初出場を決めた。ベテラン勢では、IM世界選手権での1997年の記録に残るレースDNFシーンから、ハワイには、その姿を表に出していなかったオーストラリア代表Chris Legh(クリス・リー)の世界選手権へ出場し復活が注目される。そして、41位から43位の選手は、3人の世界王者タイトル保持者が優先出場権を持つために繰り上げで権利が与えられる。
プロ男子ランキング(トップ40位)
1. Sebastian Kienle (ドイツ) 9260 優先出場権利者
2. Eneko Llanos (スペイン) 9085
3. Andreas Raelert (ドイツ) 8290
4. Craig Alexander (オーストラリア) 8220 優先出場権利者
5. Frederik Van Lierde (ベルギー) 7260
6. Timothy O’Donnell (アメリカ) 6985
7. Andy Potts (アメリカ) 6850
8. Pete Jacobs (オーストラリア) 6690 優先出場権利者
9. Bart Aernouts (ベルギー) 6460
10. Bas Diederen (オランダ) 6440
11. Jimmy Johnsen (デンマーク) 5910
12. Bevan Docherty (ニュージーランド) 5900
13. Petr Vabrousek (チェコ) 5840
14. Ronnie Schildknecht (スイス) 5785
15. Faris Al-Sultan (ドイツ) 5688
16. Jan Raphael (ドイツ) 5520
17. Axel Zeebroek (ベルギー) 5330
18. Timo Bracht (ドイツ) 5300
19. Per Bittner (ドイツ) 5290
20. Jordan Rapp (アメリカ) 5085
21. Ivan Raña (スペイン) 4900
22. Horst Reichel (ドイツ) 4845
23. Andi Boecherer (ドイツ) 4795
24. David Dellow (オーストラリア) 4600
25. Christian Ritter (ドイツ) 4570
26. Maxim Kriat (ロシア) 4530
27. Cyril Viennot (フランス) 4500
28. TJ Tollakson (アメリカ) 4320
29. Ben Hoffman (アメリカ) 4285
30. Tyler Butterfield (バミューダ) 4220
31. Matthew Russell (アメリカ) 4180
32. Marko Albert (エストニア) 4175
33. Dirk Bockel (ルクセンブルグ) 4090
34. Balazs Csoke (ハンガリー) 4060
35. Luke McKenzie (オーストラリア) 4045
36. Ian Mikelson (アメリカ) 4000
37. Igor Amorell (ブラジル) 3970
38. Christopher Legh (オーストラリア) 3960
39. Clayton Fettell (オーストラリア) 3950
40. Andrew Starykowicz (アメリカ) 3950
41. James Cunnama (南アフリカ) 3905
42. Thomas Gerlach (アメリカ) 3800
43. Ben Cotter (カナダ) 3790
61. Chris McCormack (オーストラリア) 2800 優先出場権利者
プロ女子:今回、プロ男子の最低でも必要なポイントのラインが4000点だが、プロ女子に関しては、5000ポイント必須なことが出場権利を得るための最低ラインだ。余裕の優先出場権利を得たのが、2012年IronmanとIM70.3のダブル世界王者を女子初で達成したLeanda Cave(リアンダ・ケーブ)がリードする中で、2010年IM世界王者のオーストラリア代表Mirinda Carfrae(ミリンダ・カーフレイ)も、満足できないレース展開が多い中もランキングトップに位置づけし出場権利を得る。今年もブレークスルーなシーズンを迎えているスイス代表Caroline Steffen(キャロライン・シュテフェン)も2位で通過し、その強さを維持しつつハワイへの準備を進めている。そして、ベテランアスリートとして、去年の世界選手権6位に入賞したスーパーウーマンであるスイス代表Natascha Badmann(ナターシャ・バッドマン)も出場を決めている。
去年のIM世界選手権のクラッシュでリタイアした後も、色々なドラマが起こる中で、その精神的な強さで2013年シーズンにIronmanフルディスタンスでの優勝を重ねたアメリカ代表Meredith Kessler(メレディス・ケスラー)も出場権利を得て、同じくアメリカ代表Mary Beth Ellis(メリーベス・エリス)も去年のハワイ3位入賞から、Team TBBのトップ選手として、そのまま強さを維持し、今年こそは優勝を狙ってくる。そして、カナダ代表のHeather Wurtele(ヘザー・ワーテリー)も今年一番目立つレース展開を繰り広げ、多数の優勝を重ねたハイパフォーマンスで出場権利を余裕で得た。
初出場選手として、プロ男子に負けない高速スイムを見せてくれるイギリス代表Jodie Swallow(ジョディー・スワロウ)が出場し、いままでトップスイマーとしてで目立っていたアメリカ代表Amanda Stevens(アマンダ・スティーブンズ)も出場を決めており、2人のスイムトップ争いが垣間見れるだろう。
注目の新人選手として、次世代Chrissie Wellington(クリッシー・ウェリングとン)を思わせる様な激的な優勝をIronman Melbourneで飾ったイギリス代表Corinne Abraham(コリン・エイブラハム)も余裕の出場を決め、初出場での優勝にも期待される。そして、ヨーロッパからの要注意選手としてデンマーク代表Michelle Vesterby(ミチェル・ベステルビー)も、去年よりもパワーアップし、今年のハワイでは期待の選手とて注目だろう。
全体的に、新しい選手が多い中で、Ironmanレースの大半をしめるアメリカ国内でポイントを得たアメリカ代表の選手達がランキングを多く占めているのがわかる。アメリカ代表Kelly Williamson(ケリー・ウィリアムソン)は、去年の世界選手権へ出場し、高ポイントを得てランキング27位に入ったものの、2013年シーズン中に最低一回Ironmanレース出場条件を満たしていなことから、他の選手へロールダウンさている。
プロ女子ランキング(トップ28位)
1. Leanda Cave (イギリス) 11290 優先出場権利者
2. Caroline Steffen (スイス) 9720
3. Gina Crawford (ニュージーランド) 9020
4. Mary Beth Ellis (アメリカ) 9000
5. Meredith Kessler (アメリカ) 7540
6. Jodie Swallow (イギリス) 7170
7. Heather Wurtele (カナダ) 7100
8. Sonja Tajsich (ドイツ) 7065
9. Mirinda Carfrae (オーストラリア) 6980 優先出場権利者
10. Natascha Badmann (スイス) 6460
11. Linsey Corbin (アメリカ) 6375
12. Erika Csomor (ハンガリー) 6310
13. Camilla Pedersen (デンマーク) 6205
14. Yvonne Van Vlerken (オランダ) 6165
15. Corinne Abraham (イギリス) 6010
16. Michelle Vesterby (デンマーク) 6000
17. Sofie Goos (ベルギー) 5940
18. Mirjam Weerd (オランダ) 5840
19. Amanda Stevens (アメリカ) 5745
20. Kristin Moeller (イギリス) 5505
21. Jessie Donavan (アメリカ) 5450
22. Elizabeth Lyles (アメリカ) 5300
23. Mareen Hufe (ドイツ) 5280
24. Caitlin Snow (アメリカ) 5240
25. Anna Ross (ニュージーランド) 5230
26. Rachel Joyce (イギリス) 5190
27. Kelly Williamson (アメリカ) 5100 IMレース出場なし
28. Amy Marsh (アメリカ) 5095
29. Ashley Clifford (アメリカ) 4985
30. Sara Gross (カナダ) 4910
31. Rebecca Hoschke (オーストラリア) 4740
8月25日付けで、最終的な残りのプロ男子10人とプロ女子7人が決定される。現在、プロ男子勢では、去年素晴らしいバイクパフォーマンスを見せてくれたもののランでリタイアし、ポイント稼ぎのふりだしに戻ってしまったベルギー代表Marino Vanhoenacker(マリノ・バンホナッカー)だったが、Ironmanフランクフルトでも、思ったようなパフォーマンスができずに、その前から引きずる怪我のせいで、これからレースへ出場してポイントを稼ぐことも難しく世界選手権出場も危ぶまれる。ハワイ出場のベテランであるオーストラリア代表Jason Shotis(ジェイソン・ショーティス)も、現在52位におり、8月中のレース出場で権利を得る可能性もある。そして、同じくオーストラリア代表Tim Van Berkel(ティム・バンバーケル)も、6月のIronmanケアンズで、初ロング出場で2位に入賞した際に得たポイントで、8月に出場権を得ることができるだろう。ハワイ再出場に向けて現在レースでの上位を狙っているドイツ代表Maik Twelsek(マイク・トェルセック)や2010年IM70.3世界王者である高速ランナーであるMichael Raelert(マイケル・ラエラート)もギリギリの位置付けだが、出場権利を得てもらいたい。
プロ女子勢では、元オリンピアンで今年のIronmanケアンズにて、ロング初出場で初優勝を決めたイギリス代表Liz Blatchford(リズ・ブラッチフォード)も現在50位に位置づけしており、世界選手権出場には危うい。去年世界選手権出場した選手勢で、オーストラリア代表Rebekha Keat(レベッカ・キート)やアメリカ代表Sarah Piampiano(サラ・ピアンピアーノ)も50位以内で落ち着いているが、保険でフルディスタンスか70.3レースに出場する等しないとランキング外に弾かれる可能性もある。そして、期待の若手であるアメリカ代表Haley Chura(ヘイレイ・チュラ)も現在46位にいるが、今月中にフルディスタンス出場でランキングアップを狙い、プロ一年目での世界選手権出場を目指すだろう。
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