2013 Ironman Los Cabos プレビュー

中南米のレース人気が高まる中で、メキシコの観光地の一つでもあるロスカボスにて、2013 Ironman Los Cabosが、第一回大会を迎える。比較的、西海岸沿いにあり、カリフォルニア州から直接行きやすいロケーションとして、奇麗なオーシャンビューが並ぶ海岸沿いでのレースになり、気候も走りやすい温暖にあるだろう。今回は、プロフィールドも、コナポイント２０００点を狙える高得点レースとして、シーズン早々世界選手権出場のための保証として、ポイントを稼ごうとするプロアスリート達が、世界各地から参戦し、このメキシコの地での初代王者を決める。

プロ男子

先日新しいプロトライアスロンチームPower Horseを発足したリーダー、ドイツ代表Timo Bracht（ティモ・ブラット）がシーズン最初のレースとして、ハワイ出場の資格を確保することを目指す。２０１２年Ironman世界選手権では、６位でフィニッシュし、毎年変わらないその強さを証明し続けている。

このBrachtが、気をつけなければならない選手達が、IMスイス王者、スイス代表Roonie Schildknecht（ルーニー・シュルドネット）とIMカナダ王者アメリカ代表Mathew Russelの２人だ。両者共、２０１２年は、IMタイトルを得たものの、ハワイでもパフォーマンスには悔しさが残る中で、まずは世界選手権出場ポイント稼ぎのステップアップレースとして優勝を狙いにくるだろう。

２０１２年は、怪我が大きく響き、特にランのマイレージが少なかったためか、どのレースでも思うようなプランを作れなかったオーストラリア代表Luke McKenzie（ルーク・マッケンジー）も世界選手権出場に向けて優勝を目指す。そして、同じく２０１２年シーズンは、ハイパフォーマンスを見せることができず、ハワイ出場を見送ってしまった２０１１年Ironman Lake Placid王者ドイツ代表Maik Twelsek（マイク・トゥエルセック）にも、Commercebankプロチーム解散後に新しいスポンサーを得て、このフィールドに大きな変化をこの勝負にもたらすはずだ。

このビッグネームに加えて、成長中のプロ達にも注目だ。昨年エイジからプロへ転向したTeamTBB所属のアスリートであるオーストラリア代表Bret Carter（ブレット・カーター）やエイジ上がりでその存在をアメリカ国内のレースで頭角を表しているアメリカ代表Patric Evoe（パトリック・イボ）、Ironman70.3世界選手権３位のカナダ代表Jeff Symonds（ジェフ・シモンズ）もロングディスタンス挑戦として注目され、そして２０１０年Ironman世界選手権エイジ総合１位のタイム8:40:43で完走したフランス代表Trevor Desault（トレバー・ディサウルト）に要注意だ。

プロ女子

プロ男子のフィールドと比べ、ビッグネームが少ない中で、今年最も注目される選手として、デンマーク代表Michelle Vesterby（ミシェル・ベステルビー）が、優勝に最も近いだろう。同郷のオリンピアンRasmus Henningをコーチに迎え、２０１２年シーズンは、Ironman Lanzarote優勝し、２０１２IMハワイ世界選手権では１２位入賞の実力がある。先日開催されたAbu Dhabi Triathlonでは、強豪フィールドの中で３位でフィニッシュし、今年のさらなる良さを証明し始めていることから、見放せない選手だろう。

そして、Vesterbyへのタイトルを阻止するのは、ドイツ代表Heidi Sessner（ヘイジ・セスナー）が有力な選手だ。２０１２年は、Ironman Regensburgで優勝し、一躍その存在を示し始めてきた。オフシーズン明けにどれだけパワーアップし、タイトルに近づけるかが見所だ。

Ironmanハワイにも出場経験が多く、プロトライアスロンチームUplace所属のベルギー代表Sofie Goos（ソフィー・グース）もレースに大きな展開を持って来れる選手だ。そして、ハンガリー代表Erica Csomorも、ハワイ常連選手で、多くのタイトルを持っているので優勝を狙いにくる。

近隣の国アメリカからは、ロングでの成長を探るアスリート達である、Beth Welsh（ベス・ウェルシュ）やJessie Donavan（ジェシー・ドナバン）も、好コンディションが、このレースに合えば、トップパフォーマンスを証明できるだろう。