今年で、3回目を迎える2012 Ironman St. Georgeが、アメリカのユタ州にあるセイントジョージで開催される。来年、2013年からは、70.3レースに変更されるといことで、今回は、最後のアイアンマンディスタンスとして行われる。
天候は、西海岸特有の気候で、朝は肌寒く、スイムパートは、湖を泳ぐので、朝の水温が15度以下を常に下回る。バイクパートに入って徐々に暖かくなり、タフなコースを2週回し、一番暑い時に、ランへ。ランコースは、去年より楽になっているようだが、3周回で、一つかなりの上り坂があるようなので、ここでランが強い選手がどれだけ踏ん張れるかが、このコースの必勝法だ。(下の写真の奥の直線と坂が新ランコースか)
そして、プロ男子と女子ともに、去年のディフェンディング王者が不在の中、どの選手がこの世界で一番ハードなコースだと言われるSt. Georgeにて優勝するかがとても注目になっている。
プロ男子
去年のディフェンディング王者であるオーストリア代表Mathius Heckt(マサイアス・ヘクト)が不在の中で、2位でフィニッシュした同じく元Commerzbankチームに所属していたドイツ代表Maik Twelsek(マイク・テゥエルセック)が、有力な優勝候補に挙げられるだろう。バイクを強みにし、去年もこのコースで、バイクトップでフィニッシュしていることから、ステディなランペースをキープすることができれば優勝は間違いない。
過去2回連続で出場し、優勝をのがしてきた、元Ironman Lake Placid王者であるアメリカ代表Ben Hoffman(ベン・ホフマン)も注目だ。バイクを強みにしている選手だが、このSt. Georgeのコースでは、その実力を見せられずにいたが、今年はニューマシンのSpecialized Shivで、今年のパーフォーマンスを見せてくれるだろう。
Big Sexy McDonaldsと言うあだ名で、アメフト選手のような大きな身体を持ち、そこから繰り出すパワーで、3種目バランスの良い速さをみせるオーストラリア代表のChris McDonald(クリス・マクドナルド)も外せない存在だ。エイジ上がりの選手で、バイクを得意とし、タフなパフォーマンスを見せてくれるので、このタフさをどう今回のSt. Georgeのコースをどう攻略するかが、優勝の鍵だ。
2011年ハワイ世界選手権出場し、23位だったMathew Russel(マシュー・ラッセル)や28位のAxel Zeebroek(アクセル・ジーブロック)もこのフィールドにて、どういう展開を起こしてくれるかが注目だ。
プロ女子
プロ女子フィールドも2連覇中のディフェンディング王者であるカナダ代表Hearher Wurtele(ヘザー・ワーテリ)も不在の中で、やはりランナーアップ2位でフィニッシュした、アメリカ代表Meredith Kestler(メレディス・ケスラー)に注目がいっている。シーズン始めのIronman (70.3) New Zealandで優勝を飾り、上手い滑り出しをし、今年残りのレースをハワイ世界選手権まで、どのような優勝を経歴に残せるかが注目である。今年は、ランを強化してることもあり、得意のスイム引き離し、バイクパートでどこまで後続との差を作れるかが優勝の鍵である。
新人選手として、注目を浴び始めているアメリカ代表Mackenzie Madison(マッケンジー・マディソン)も、優勝候補として外せない存在である。アメリカ・オレゴンの大学でコーチをしながら、プロトライアスリートとして生活を送っており、70.3レースを主に出場し、多くの上位フィニッシュを上げている。去年のアイアンマン・フロリダでは、2位に入賞する等、3種目共バランスが取れており、特にバイクパートに強みを持っているので、今回このタフなSt. Georgeのバイクコースでどれだけ強さを見せられるかが、その後のランでの差を広げる大きな勝利の要素になるだろう。
2年連続出場し、去年は3位でフィニッシュをした、アメリカ代表Uli Bromme(ユリ・ブロッミ)も、今年もこの29歳の若手が、どこまでパフォーマンスレベルを上げてきているかが上位入賞と優勝のキーになる。ドイツ出身で、現在アメリカ・ボルダーにて練習を重ねてきている選手で、24歳でプロデビュー後に着々とその実力を出し始めている選手だ。特に、大学自体はクロカン出身で、ランを得意としているが、今回St. Georgeでのランコース変更が、このBrommeのパフォーマンスにどう影響するかが注目だ。
0 comments on “2012 Ironman St. George プレビュー”