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2012 Ironman (70.3) New Zealand プレビュー

3月3日の土曜日に開催される予定だった、2012 Ironman New Zealandだったが、2日金曜日の時点で、時速140km/h =秒速40m/s の風が吹くことがあると予報され、急遽一日ずらし、4日の日曜日に70.3レースとして開催が変更されることになった。

これに関して、ハワイのスロット数、プロの賞金やポイントは、変更なく、レースのディスタンス以外は、通常に行われるとして、大会運営者のこの急速な決断力は、大きな理解と賞賛をアスリート達から得ているようだ。

今回、この70.3レースに変更されたことで、これまで出場を決定しているプロフィールドの戦い方も変わって行く中、スピードを要するこのハーフディスタンスでの優勝は、誰が取るのかが注目である。

プロ男子

長年ベテランとしてトライアスリート人生を送り、ただ今2001年からIronman New Zealandを10連覇中のニュージーランド代表Cameron Brown(キャメロン・ブラウン)が11連勝に向けて出場する。アイアンマンハワイでも、数多くのトップ10入り等を果たしており、多数のレースで優勝を飾っている選手だ。3種目とも、とてもバランスの取れた選手で、保守的な考えで、常に自分のペースをキープし、頭の良いスマートなレースを展開してくれる。いままでも、ランパートで追い上げる強さを見せ、Ironman New Zealandでは、優勝を重ねて来たので、いつも通りの展開に持っていくことができれば、優勝は確実だろう。

そして、今回Cameron Brownの強敵になる選手は、ベルギー代表で、2010年アイアンマンハワイを3位で入賞し、その後、2011年アイアンマン・オーストリアにて、アイアンマンコースレーコード(4時間45分58秒)を打ち出した、世界最速アイアンマントライアスリートのMarino Vanhonacker(マリノ・バンホナッカー)が、かなり注目だ。彼の強みは、やはりヨーロピアン特有のバイクの強さだろう。長身から繰り出す、パワーはバイクでも圧倒し、ランでもハイスピードをキープできるだけの脚力を兼ね備えている。2012年の年明けに開催された、アイアンマン70.3南アフリカでは、後続に差を広げ、独走状態で優勝を飾る等、70.3のレースに関しては、最強の選手でもある。今回、Ironman New Zealandに出場するに関して、Cameron Brownの10連勝レコードを破る存在になる等、大きな波紋を読んだ選手でもあるので、とても見逃せない。

若手の存在として、優勝候補に常に選ばれている、ニュージーランド代表で、24歳という若さで、2008年Ironman 70.3 世界選手権王者になった、Terenzo Bozzone(テレンゾ・ボソーニ)が大変注目の的でもある。あのChris McCormackも次世代の王者だと認めた、元々持っている潜在能力とタレント力から繰り出す、3種目バランスの良い強さを持ち、数々の70.3レースを総嘗めしたきた選手だ。特にスイムとバイクのダブルコンボが強く、ランで常にペースをキープし、フィニッシュまでかけはしるスタイルを持つ、最近のClayton FettelLuke Mckenzieに似たタイプの選手だ。2011年は、アキレス健の怪我に悩まされ、手術をする等大変な時期を送っていたが、休養期間を経て、今回怪我後の初レースとなり、ストレスの少ない70.3レースに変更されたということで、彼の優勝の可能性が大きく広がったに違いない。

プロ女子

2011年のChallenge Wanaka(アイアンマンディスタンス)にて、出産後のカムバックレースにて、優勝を飾った、ママさんトライアスリートのニュージーランド代表Gina Crawford(ジナ・クローフォード)が大変注目だ。最近、2012年Abu Dhabi International Triathlonを優勝したNikki Butterfield等、出産後すぐにアスリート復帰し、優勝を勝ち取る選手が多い中、何が起こるかわからない、常に未知の領域にいるこのGina Crawfordが一番の優勝候補である。

アイアンマンニュージーランド優勝経験があり、ベテランである、ニュージーランド代表のJoanna Lawn(ジョアナ・ローン)も、再度の優勝を目指してこのフィールドに帰ってくる。力強いバイクパフォーマンスに加えて、ランで粘る勝負強い選手だが、ここ2年間は、不調でランパートで追い抜かれて負けてしまう展開が多かった。だが、ハーフアイアンマンになったということで、いままで通りの戦略で順調にペースを重ねていけば、優勝が見えてくるだろう。

そして、今回のダークホースは、オーストラリア代表のKate Bevilaqua(ケイト・ビビラクア)であろう。2010年12月に開催された、アイアンマン西オーストラリアでは、フィニッシュ直然に脱水症状で倒れそうになるが、這いつくばってゴールを切り優勝し、その後2012年のアイアンマン・コリアにて再度優勝を飾っている選手でもある。ロングディスタンス中心に、着実に実績を重ねており、トップ層の低い大会で優勝を飾ることが多いが、シーズン明けのレースとして、どれだけパワーアップしてきているかが、今回の見所だ。

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